読書するエンジニアの会は、ジュンク堂さんとコラボさせていただいています。
読書するエンジニアの会は、ジュンク堂池袋店6Fコンピュータ書フロアの壁面をお借りして、ちょっとした展示を常設させていただいています。読書会で、メンバーの皆さんが読んできた書籍についてPOPを書き、その中でもオススメな本を平積みにしていただいているのです。
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ポスターの下部にPOPを張り出し。下の棚に、オススメ書籍を平積みしていただいています。 |
これではいけないと急遽、コラボの質を改善するプロジェクトを開始することに。まずは読書テーマを「良いポスター/POP広告とは」に変更し、全員で知恵を集めて改善を図ることにしました(皆さんの読書の成果については、過去ログをご覧ください)。
POPのデザインを向上させる具体的な策などはほかのメンバーが読んでくるだろうと思い、ぼくはこのコラボをジュンク堂さんに提案した立場から、「そもそもこのコラボの意味は何なのか」という「そもそも論」を考えてみました。
「そもそも」、このコラボをジュンク堂さんにお受け頂けたのは、ぼくらのコンセプトに共感してくださったからでした。ぼくらの平積みの棚から、飛ぶように本が売れる・・・と言うことは、最初から期待されてなかったんじゃないかと思います。たぶん。
では、読書するエンジニアの会のコンセプトとはなんなのでしょうか。
初心に立ち返る
初心に立ち返って考えますと、この会はもともと、ぼくの「危機感」から始めたコミュニティです。20代の頃、ぼくは技術書しか読まない毎日でした(元来が極端な性格なのです)。
そんなぼくが、本をよく読む物知りな人物に知り合い、自分がいかにものを知らないか、魅力に乏しい人間であるかを思い知らされたのです。そこで、毎回様々なテーマがランダムで決まり、それに従った本を読んでくる事を義務付けることで、強制的に自分の関心を拡げるような場を作ろうと思ったのです。
そんなぼくが、本をよく読む物知りな人物に知り合い、自分がいかにものを知らないか、魅力に乏しい人間であるかを思い知らされたのです。そこで、毎回様々なテーマがランダムで決まり、それに従った本を読んでくる事を義務付けることで、強制的に自分の関心を拡げるような場を作ろうと思ったのです。
50回近く実施してきて、この読書会をやってきて本当に良かったな、と思っています。まずは狙い通り、「この読書会がなかったら絶対に読まなかったであろう本」をいくつも読んできました。例えばハーレクイン・ロマンスやケータイ小説、超グロいマンガなどのキワモノから、アフリカ論、芸術論、伝統芸能に関するものなど・・(これまで実施してきたテーマは、過去ログのページをご覧ください)。
とはいえ、どのテーマについても突き詰めたわけではないので「物知り」「博学」になったとはとても言えませんが、少なくとも様々な事に自然な関心を向けられるようになりました。
そしてそのことが、ぼくの人生にも大きなプラスの影響を与えています。
誰でもアプリを作れる今の時代、エンジニアと言えども「企画力」が求められます。
また、エンジニア自身が企画を主導するわけではない場合も、エンジニアは「どれくらいのものを、どれくらいの期間で作れるか」をよく知っているので、企画段階においても有益な助言をいくつも行うことができます。また、コミュニティ活動でイベントを行う際なども、重要なのは企画力です。
そういう企画段階に求められるのは、「アイデアをひらめく能力」です。「アイデアとは、既存のアイデアの組み合わせである」とは、「アイデアのつくり方」という書籍にある言葉です。そして広い範囲に関心を広げ、様々な事を見聞きしたという経験が、アイデアの面白い組み合わせを思いつくのにとても有効なのです。
ぼくは自分のことを素晴らしいアイデアマンだとは思いませんが、少なくとも、読書するエンジニアの会を始める前の自分よりは、面白いアイデアに対する感度が上がったとは思っています。
このことから、読書会のコンセプトに立ち返ると、「色んな本を読もう。視野を広げよう。エンジニアとしての人生に、きっと役立つ。」という事になるようです。キャッチコピーとしてはキレが足りませんが、それはおいおいブラッシュアップしていくとしましょう。
とはいえ、どのテーマについても突き詰めたわけではないので「物知り」「博学」になったとはとても言えませんが、少なくとも様々な事に自然な関心を向けられるようになりました。
そしてそのことが、ぼくの人生にも大きなプラスの影響を与えています。
誰でもアプリを作れる今の時代、エンジニアと言えども「企画力」が求められます。
また、エンジニア自身が企画を主導するわけではない場合も、エンジニアは「どれくらいのものを、どれくらいの期間で作れるか」をよく知っているので、企画段階においても有益な助言をいくつも行うことができます。また、コミュニティ活動でイベントを行う際なども、重要なのは企画力です。
そういう企画段階に求められるのは、「アイデアをひらめく能力」です。「アイデアとは、既存のアイデアの組み合わせである」とは、「アイデアのつくり方」という書籍にある言葉です。そして広い範囲に関心を広げ、様々な事を見聞きしたという経験が、アイデアの面白い組み合わせを思いつくのにとても有効なのです。
ぼくは自分のことを素晴らしいアイデアマンだとは思いませんが、少なくとも、読書するエンジニアの会を始める前の自分よりは、面白いアイデアに対する感度が上がったとは思っています。
このことから、読書会のコンセプトに立ち返ると、「色んな本を読もう。視野を広げよう。エンジニアとしての人生に、きっと役立つ。」という事になるようです。キャッチコピーとしてはキレが足りませんが、それはおいおいブラッシュアップしていくとしましょう。
改めて、ジュンク堂さんとのコラボを見据える
以上の様なコンセプトに、ジュンク堂さんは共感してコラボをしてくださっているとして、ぼくらはどうすればジュンク堂さんの期待に応え、コラボしてくださっている恩を返すことができるのか。
考えてみましたが、現在のところ、以下の2つの目標に絞られる気がしています。
- 一人でも多くのエンジニアに、読書するエンジニアの会のことを知ってもらう(そして、読書会に来ていただければ最高)・・・読書するエンジニアの会のコンセプトに共感して、「色んな本を読んで視野を広げよう」と考えるエンジニアが増えれば増えるほど、読書会が社会に対して貢献したことになる、と考えてもよいのではないでしょうか。壁面を借りてポスターを展示させていただいているという利点を活かして、少しでもエンジニアに来てもらえるように頑張りたいと思います。
- 平積みしてもらっている本が一冊でも多く売れるようにする・・・ジュンク堂さんにお借りしているスペースには、コンピュータ書のフロアにも関わらず、全く異なるテーマの書籍が陳列されています。そこから一冊でも多くの本が売れれば、エンジニアの視野を拡げるお手伝いをほんのすこしでもできたということになるのではないでしょうか。これを行うには、ぼくらの陳列スペースを魅力的にして「思わず足を止めてしまう」ような場にすること、そして「思わず買ってしまうようなPOP」などが効果的です。
こうした考えから、改めて展示スペースのポスターやPOPの改善が必要だと考えるに至るわけです。
結局、「ぼくらの展示スペースを改善しよう」という考えに戻ってきたわけですが、そこに「コンセプトの裏付け」ができたことはとても重要です。言語化されたコンセプトがあることで、いつでもそこに立ち返ることができるというわけですね。
結局、「ぼくらの展示スペースを改善しよう」という考えに戻ってきたわけですが、そこに「コンセプトの裏付け」ができたことはとても重要です。言語化されたコンセプトがあることで、いつでもそこに立ち返ることができるというわけですね。
ってことで具体的には?
前述の2つの目標は、どちらも大幅な改善の余地があります。とは言え、趣味のサークルに関する話だし、一気に物事を進めるのも難しい。地道に、継続的に改善を進めていくしかなさそうです。
まずは、POPの改善から。読書会で、各メンバーがプレゼンを終えた後、「POPを書くに値するほど、オススメしたいか」「POPに書く内容(キャッチコピー的な)をどうするか」をネタにディスカッションを行います。
また、ジュンク堂さんにお借りしているスペースにも、改善できる点がたくさんあります。ポスターを改善したり、実は一番お客さんから目につきやすそうな、棚の側面を活用したり、現在は紙が貼られている棚そのものを改善したり・・・
こうしたことは、実際に「お客さんの視点に立ってスペースを見なおしてみる」ということをしたおかげで気づけたことです。今回の件がなかったら、そういう目でぼくらの展示スペースを見直すこともありませんでした。
ということで、あまりオチのないエントリですいません。このエントリを読んで関心を抱いてくださるデザイナー/エンジニアの方がいたら、ぜひ「読書するエンジニアの会」にお越しください!ジュンク堂さんの展示スペースをデザインするという、めったにない経験ができますよ。